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カード犯罪は刑法改正で厳しい罰則

カード犯罪で多いのは、スポーツクラブやエステ、サウナで汗を流していたり、からだをマッサージしてもらっている間にロッカーを開けられ、背広のポケットから財布を取り出し、そのなかのカードをスキミングされるというケースです。窃盗カードの不正使用の場合は、盗まれた所有者が気づいて警察などに通報することができますが、スキミングは本人が気づかない間にカード情報だけを盗まれ、カードそのものはなくなっていないだけに、被害に気がつくのは請求書が来てからということになり、通報が遅れることになります。

また、不正使用が明らかになった場合は、たいていは保険でカバーされることになるので、カード所有者は原則的には被害を被らないことになります。さらに、偽造カードを使用された加盟店も、カード会社からは代金が支払われるので警察に被害届を出さない場合が多く、実際に警察が認知するに至るケースは全体の2%程度にすぎないといわれます。カード所有者と加盟店に実害が少なく、被害を受けるのがもっぱらカード会社や金融機関というのも現在の偽造カード犯罪の特徴で、この被害がカード会社の経営を大きく圧迫しています。じつは、最近まで日本ではスキミングの行為そのものは違法とされていませんでした。

カードを窃盗したり、偽造カードを作成、使用した場合は罪に問われましたが、情報だけを抜き取ったり、偽造カードを持っているだけでは罪にならなかったのです。2001年6月に刑法が改正されて、やっと偽造カード所有やスキミング行為も刑罰の対象となり、これによってカード犯罪の減少を期待する声もあります。しかし、カード情報を読み取られないようにする、また本人確認を徹底するなど根本的な対策がなければ効果はないという意見が有力です。